「接着と膠」講演要旨

早川 典子 東京文化財研究所保存修復科学センター主任研究員

 膠は冷却するとゲル化することから初期接着力を得やすく、また乾燥後の接着力も高いことから、古くから接着剤として使用されてきました。用途は工芸品・美術品制作、製墨、工業製品製造など多岐に渡りますが、今回は日本画制作および日本画修復に使用される場合、膠にどのような特性があるのかについて接着に関する基礎的な観点から着目したいと思います。