「《序の舞》肌の白さを如何に守るか」 宇和川史彦

《序の舞》、美人画の代表傑作である。最後の修理がなされてから30年以上の年月が経ち、美しい白さが際立つ顔や手の表現に使われている胡粉と呼ばれる白色顔料の剥離や剥落が目立つようになった。後世に残すため、美しい「白」をどのように守るか、剥落止めに使用する膠を根本的に見直した修理を行った。