魚膠の文化

わが国では魚膠は馴染が薄く、今日では用途も特殊な美術品や文書修理などに限られている。しかし世界的視野でみると魚膠は獣膠とともに広い使用版図を持ち、主要生産地はユーラシア大陸から赤道直下にも及んだ。接着剤以外の意外な用途もあった。獣膠と対比しつつ、魚膠をめぐる文化の一端を紹介したい。